歯ブラシ中や歯科治療中に
「おえっ」としてしまう経験はありませんか?
日常の歯磨き中や歯科治療中に、「おえっ」してしまうことはありませんか?これは、嘔吐反射と呼ばれる現象です。
嘔吐反射は、口腔内や咽頭部に何かが触れると、無意識に反射的に起こるものです。
これは体の防御反応の一つであり、異物が喉に入るのを防ぐために発生します。
しかし、敏感すぎると日常の歯磨きや歯科治療時に不快感を感じることがあります。
当院では、このような嘔吐反射が強い患者様にも安心して治療を受けていただけるよう、さまざまな対策を講じています。
嘔吐反射が過敏な場合
嘔吐反射は、体に有害な物質が侵入するのを防ぐための自然な防御反応で、すべての人に備わっています。
しかし、嘔吐反射が過度に敏感な場合、いくつかの問題が生じることがあります。
- 歯ブラシがうまくできない
- 嘔吐反射が強いと、歯ブラシが奥に入るときにえずいてしまい、舌側の歯を十分に磨けないことがあります。
虫歯や歯周病のリスクが高まります。
- 歯科治療が難しくなる
- 歯科治療時に使用する切削器具や水、分泌物を吸引するためのバキュームを挿入するのが難しくなります。
治療がスムーズに進まないことがあります。
- 型取りが困難
- 歯科治療の際、型取りの材料(アルジネート印象材、シリコン印象材)を口の中で固まるまでの時間保持する必要があります。
しかし、嘔吐反射が強いと、この型取りが非常に困難になります。
- 入れ歯の製作・使用が難しい
- 入れ歯の製作や装着も嘔吐反射の影響を受けます。
入れ歯を口に入れる際にえずいてしまい、正しく装着できないことがあります。
嘔吐反射が強いと、これらの理由から歯科治療においてさまざまな困難が生じます。
当院では、嘔吐反射が強い患者様にも安心して治療を受けていただけるよう、適切な対策を講じています。
嘔吐反射反応が過敏な方、当院にお任せください
当院では、嘔吐反射に悩む患者様にも安心して治療を受けていただけるよう、以下のような新しいアプローチを取り入れています。
口腔内スキャナー使用による型取り
従来の型取り方法は、型に粘土のような印象材(アルジネートやシリコン)を使用し、口の中で数分間保持する必要がありました。
これは嘔吐反射が強い患者様にとって非常に辛い作業でした。
当院では、口腔内スキャナーを使用して歯型を撮影し、パソコン上に模型を再現する方法を採用しています。
この方法により、長時間口を開ける必要がなく、ストレスなく型取りを行うことができます。
静脈内鎮静法による歯科治療
静脈内鎮静法は、静脈に抗不安薬や鎮静薬を点滴し、リラックスして治療を受けられるようにする方法です。
鎮静剤が効いてくると、半分眠っているような状態になり、ほとんど痛みを感じずに治療を受けることができます。
静脈内鎮静法には健忘作用もあり、治療中の記憶が残らない方も多くいます。
この方法は、難しい抜歯や外科治療だけでなく、型取りなどの際にも苦痛を感じることなく行えます。
麻酔専門医に呼んで静脈内鎮静法を行います。
本治療は自費治療(3〜4時間11万税込)となります。
そのため必要箇所を一気に治療することをお勧めします。
笑気吸入鎮静法による治療
笑気吸入鎮静法は、歯科治療中の緊張や不安を軽減するための方法で、低濃度の笑気(亜酸化窒素)と高濃度の酸素を使用します。
安全で効果的な鎮静法として広く利用されています。
笑気吸入鎮静法を使用することで、患者様はリラックス状態になり、治療中の緊張が和らぎます。
鼻に小さなマスクを当てて吸入するため、針や注射を使用することなく、自然にリラックスできます。
治療中もウトウトと眠るような快適な状態で過ごせます。
※笑気吸入鎮静法は本院のみ対応しております。
嘔吐反射の原因
嘔吐反射が起こる原因は大きく分けて「生理的な要因」と「心理的な要因」の2つがあります。
生理的な要因
生理的な要因は、口の中に異物が入るなど、口腔内へ刺激を与えることで身体が反射的に吐き出そうとしてしまう反応です。
これは身体が異物から身を守るための自然な防御反応です。
例えば、歯医者で使用する型取りのトレーやミラーなどの器具、あるいは口腔外バキュームなどが口の中に入った時に反射的に嘔吐反応が出ることがあります。
心理的な要因
心理的な要因は、過去の経験がトラウマとなり、治療を想像するだけで吐き気を感じるケースです。
以前に嘔吐反射が起きた辛い経験が脳裏に焼き付いてしまい、歯科治療の匂いや音を思い出すだけで強い不安感や緊張感を感じることがあります。
実際の治療に至らずとも吐き気をもよおしてしまうことがあります。
よくある嘔吐反射のきっかけ
歯医者の匂い
歯医者独特の匂いを嗅いだ時に、以前の辛い経験を思い出し、嘔吐反射が引き起こされることがあります。
型取りのトレーや器具
型取りのトレーやミラーなどの器具が口に入る瞬間に、口腔内への異物感から嘔吐反射が起こることが多いです。
バキューム
バキュームを口に入れた時に、異物感から反射的に嘔吐反応が出ることがあります。
治療器具や指が口腔内に触れた時
治療中に治療器具や指が口腔内に触れた際にも、嘔吐反射が起こる場合があります。
過去の恐怖心や緊張
過去に歯科治療を行った際の恐怖心や緊張感が強く残っていると、その記憶がフラッシュバックし、嘔吐反射を引き起こすことがあります。
負担の少ない予防歯科
嘔吐反射がある方でも安心の治療環境
嘔吐反射がある方にとって、歯科治療はできれば避けたいと感じることが多いでしょう。
そのため、「虫歯にならない」「歯周病にならない」ことが一番の理想です。
当院では、嘔吐反射のある患者様に特に配慮し、負担の少ない予防歯科に力を入れています。
また歯医者特有の匂いのある薬品等を極力排除することによって匂いにも最大限配慮しています。
治療後の予防歯科の重要性
治療のために頑張って通院していただいた患者様には、治療終了後に「予防歯科」をおすすめしています。
予防歯科では、口腔内に器具を入れることはありますが、痛みはほとんどありません。
そのため、嘔吐反射がある方でも比較的リラックスして受けていただけるケースが多いです。
予防歯科のメリット
予防歯科を定期的に受けることで、虫歯や歯周病の発生を防ぎ、口腔内の健康を維持することができます。
特に嘔吐反射のある方にとって、予防歯科は治療の負担を軽減し、安心して通院できる大きなメリットがあります。
当院では、嘔吐反射のある患者様に対して丁寧なカウンセリングと配慮を行い、安心して治療を受けていただける環境を整えています。
最後に
嘔吐反射が強い方でも、当院では安心して治療を受けていただける環境を整えています。
静脈内鎮静法や口腔内スキャナーを活用することで、患者様の負担を軽減し、快適な治療を提供いたします。
嘔吐反射にお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。
患者様一人ひとりに合わせた最適な治療方法をご提案し、安心して治療を受けていただけるようサポートいたします。