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乳歯から永久歯に生え変わる時期は、歯並びや噛み合わせに影響しやすい大切なタイミングです。ただ、その変化を見極めるのは、保護者にとって簡単ではありません。
矯正を始める時期は、子どもの年齢や歯の成長によって異なりますが、おおよその目安や治療が必要になるサインを知っておくことで、将来の歯並びや健康を守ることが期待できます。
今回は、子どもの矯正を始める時期の目安と、その必要性、注意点について解説します。
1. 子どもの矯正はいつから始めるべき?目安となる年齢

子どもの矯正治療は、永久歯がすべて生え揃う前に始める場合もあります。特に、顎の成長や歯の位置が大きく変化する時期に適切な処置を行うと、将来の歯並びを整えやすくなります。目安となる年齢について、以下のような段階があります。
①乳歯が生え揃う3〜5歳頃
この時期は「予防矯正」と呼ばれ、顎の健やかな成長を促すための装置を使うことがあります。歯を直接動かすのではなく、将来の歯並びが整いやすいよう、顎の成長を正しい方向に導くことが目的です。
②永久歯が生え始める6〜8歳頃
前歯が生え変わる時期で、歯並びの異常が目立ち始めることがあります。指しゃぶりや口呼吸などの習慣があると、出っ歯や開咬(前歯が噛み合わない状態)につながることがあるため、この時期に矯正の検討を始めると有効とされる場合があります。
③小学校高学年の9〜11歳頃
この頃には、上下の永久歯がほぼ揃い始め、顎の成長も活発です。そのため、矯正治療で歯の位置を整えやすい時期といえるでしょう。
④中学生以降の12〜15歳頃
このころには、ほとんどの永久歯が生え揃い、顎の成長も比較的落ち着いてきます。矯正は大人の治療に近い方法が選ばれることが多く、歯全体を動かして整える本格的な矯正になることもあります。
⑤治療開始の適切な判断について
矯正を始める年齢は一律ではなく、歯並びの状態や顎の成長スピードによって異なることがあります。そのため、定期的に歯医者でチェックし、適切な開始時期を見極めることが大切です。
子どもの矯正は、早ければ早いほどよいというわけではなく、成長の段階に応じた判断が必要です。年齢ごとの特徴を理解し、歯医者と相談しながら計画を立てることが重要です。
2. 子どもの矯正の必要性とは

子どもの矯正は、見た目を整えるだけでなく、健康面にも関係してくることがあります。歯並びが整うことで、口腔内環境が改善され、将来の歯や全身の健康にも良い影響を与える可能性があります。主な理由は次のとおりです。
①むし歯や歯周病のリスク軽減につながる
歯が重なっていると歯磨きが難しくなり、むし歯や歯周病のリスクが高まることがあります。矯正によって磨きやすい歯並びにすることで、予防につながることがあります。
②発音や噛み合わせの改善につながる
歯並びが悪いと、発音に影響が出たり、噛みにくさから食事に支障が出ることがあります。矯正で正しい噛み合わせを得ることは、日常生活の質を高める効果が期待できます。
③顎の成長バランスを整えやすい
上顎と下顎の位置関係にズレがあると、顔全体のバランスに影響を与えることがあります。矯正によって顎の位置をコントロールすることで、成長に伴う歪みを抑えられる可能性があります。
④正しい姿勢や呼吸につながる
歯並びや噛み合わせは、舌の位置や口呼吸のしやすさと関係していることがあります。矯正で改善することで、正しい呼吸や姿勢につながることがあります。
⑤将来的な治療の負担を軽減しやすい
子どものうちに矯正を始めることで、大人になってから大掛かりな治療が必要になるリスクを減らせる可能性があります。早めに取り組むことは、長期的な視点でメリットが期待できる場合があります。
子どもの矯正は、見た目の改善にとどまらず、健康な生活を送るための基盤を整える役割が期待できます。成長期に合わせて適切に行うことで、将来のトラブルを予防しやすくなることがあります。
3. 子どもの矯正を始める前に知っておきたい注意点

子どもの矯正を検討する際には、治療を始める前に理解しておきたい点がいくつかあります。矯正治療は長期にわたることが多いため、事前の準備や心構えを持っておくことが大切です。代表的な注意点は次のとおりです。
①治療期間が長くなりやすい
子どもの矯正は、数か月で終わるケースは少なく、数年かかるケースも珍しくありません。装置を使う期間に加え、歯の位置を安定させる「保定期間」もあるため、長期的に続ける意識を持つことが大切です。
②費用面の確認
矯正治療は保険が適用されないことが多く、費用は自己負担になるケースがほとんどです。治療開始前に費用の総額や支払い方法を確認しておきましょう。また、装置の種類によって費用が変わる場合もあるため、しっかり比較して納得してから進めることが大切です。
③日常生活への影響
矯正装置をつけると、食べ物の制限や歯磨きの工夫が必要になることがあります。特にワイヤー矯正はお手入れを怠ると、むし歯や歯ぐきのトラブルにつながる場合もあります。また、マウスピース矯正では、装着時間を守る自己管理が重要です。
④定期的な通院の必要性
矯正治療では、歯医者での調整を繰り返し行うことがあります。通院を怠ると治療計画が遅れることもあるため、定期的に通いやすい環境を整えておくことが大切です。
⑤本人の協力が不可欠
矯正は、子ども自身が装置を正しく使う意識を持つことが大切です。歯磨きや装置の取り扱いに積極的に取り組めるよう、親がサポートしてあげるとスムーズに進めやすくなります。
矯正治療は子どもにとって負担になることもあるかもしれませんが、準備と理解を持って取り組むことで、将来の口腔内環境に良い影響を与えることが期待できます。家族で協力しながら計画的に進めると、よりスムーズに取り組めるでしょう。
4. 子どもの矯正後に気をつけたいこと

矯正治療は、装置を外した後もケアを続けることが大切です。歯は元の位置に戻ろうとする性質があるため、治療後の過ごし方が歯並びの安定に影響することもあります。代表的なポイントは次のとおりです。
①保定装置の使用
矯正後は、歯の位置を安定させるための「リテーナー」と呼ばれる保定装置を使うことがあります。装着を怠ると後戻りのリスクが高まることもあるため、歯医者の指示に沿って使うことが大切です。
②定期的な検診の継続
装置を外した後も、歯並びや噛み合わせの状態を確認するために定期的な通院が必要です。問題が早期に見つかれば、再治療を避けられる可能性があります。
③日々の歯磨きとケア
矯正中だけでなく、治療後も歯磨きの習慣は大切です。特に保定装置を使っている期間は、装置周りに汚れが溜まりやすいため、丁寧なブラッシングやフロスの活用を心がけましょう。
④生活習慣の見直し
爪を噛む、硬いものを頻繁に噛むといった習慣は、歯並びに影響を及ぼすことがあります。矯正後の歯を守るために、日常の癖を改善する意識が求められます。
⑤本人の意識づけ
矯正終了後もきれいな歯並びを維持するには、子ども自身がケアを意識することが必要です。治療を終えた達成感を保ちつつ、将来の健康につなげる習慣づけを行いましょう。
矯正治療後も、日々のケアや生活習慣の工夫、定期検診が歯並びの安定につながることがあります。子ども本人が意識を持ち、家族でサポートしながら取り組むことで、きれいな歯並びを長く保ちやすくなるでしょう。
5. 名古屋市天白区の歯医者 塩釜口駅前歯医者・矯正歯科の小児矯正治療

名古屋市天白区にある塩釜口駅前歯科・矯正歯科は、小児矯正に力を入れています。歯並び・噛み合わせを整えることは、お口全体の健康だけでなく、全身の健やかな成長にも繋がることが期待されます。
①子どもの成長を活かした治療
当院の小児矯正は、成長期の子どもの顎の発育を最大限に活かします。永久歯が自然に理想的な位置に生え揃うよう導き、正しい噛み合わせの形成をサポートします。
②将来の負担を軽減する「1期治療」に対応
顎の成長を促し、永久歯が生えるスペースを確保する「1期治療」から始めます。この早期治療により、永久歯が生えそろう頃には大がかりな矯正治療が不要になったり、治療期間が短縮されたりする可能性があります。
③成長や状態に合わせた多様な矯正装置
一人ひとりの歯並びや顎の状態に合わせて、プレオルソや拡大床矯正装置など、様々な種類の矯正装置を使い分けて治療を行います。
④リラックスして通える、子どもに優しい治療環境
当院は、患者さんがリラックスして治療を受けられるよう、明るく楽しい雰囲気を大切にしています。院内はバリアフリーで、衛生管理も徹底し、楽しく通院していただく空間づくりを心がけています。
子どもの歯並びは、成長過程で大きく変化します。
歯並びや噛み合わせで気になることがありましたら、まずはお気軽にご相談ください。
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まとめ
子どもの矯正は、年齢や歯の成長に合わせて適切なタイミングで始めることが大切です。早期に行うことで顎の成長を助けたり、歯並びや噛み合わせを整えやすくなる一方、無理に早く始める必要はなく、歯医者での定期的なチェックを通じて判断するとよいでしょう。
また、矯正は見た目の改善だけでなく、むし歯や歯周病のリスクを減らしたり、正しい噛み合わせや発音、呼吸や姿勢に良い影響を与えたりすることも期待できます。
名古屋市天白区周辺で子どもの矯正についてお悩みの方は、塩釜口駅前歯医者・矯正歯科までご相談ください。
監修:医療法人社団 躍心会
理事長 鬼頭 広章
所属学会
国際インプラント学会 ICOI Fellow
日本口腔インプラント学会 会員
日本歯周病学会 会員
日本顎咬合学会 会員
日本デジタル矯正歯科学会 会員
日本臨床歯科学会 SJCD 会員
MID-G 理事
名古屋臨床咬合研究会 NOAH 理事
K-Project 会員
取得資格
USC(南カリフォルニア大学)JAPANProgram 卒業
東京SJCDレギュラーコース修了
OSG(矯正アレキサンダータイポドントコース)修了
ITIインプラントコース ベーシック、アドバンス修了
エキスパートハンズオンCAMLOGコース修了
NOBEL BIOCAREサティフィケート多数取得
インビザライン矯正 ベーシックコース修了
5D アドバンスコース修了
2017年 MID-Gレギュラーコース、マニュアルコース受講
矯正LASコース受講
歯周形成外科マイクロアドバンスコース受講
CSTPC受講
2021年 ODGC (矯正診断コース)修了
アライナーオルソドンティクス6デイズコース
明海大学国際インプラント学会認定コース
ハーバード大学歯学部日本CEコース
認定医
日本デジタル矯正歯科学会
日本顎咬合学会