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乳歯の時期に前歯の間にすき間があると、「このまま様子を見ていても大丈夫?」と不安に思う親御さんも多いのではないでしょうか。すきっ歯は、成長とともに自然に改善されるケースもあれば、小児矯正が必要になる場合もあります。見極めのポイントは「すき間の原因」と「永久歯への生えかわり時期」です。
今回は、乳歯時期のすきっ歯はどこまで心配がいらないのか、小児矯正が必要になるケースや治療のタイミングについて解説します。
1. 乳歯のすきっ歯は小児矯正しなくても大丈夫?
子どもの歯がすきっ歯になっていても、必ずしも心配する必要はありません。主な理由は以下のとおりです。
①永久歯の生えるスペースを確保するため
乳歯よりも永久歯は大きいため、あらかじめ歯と歯のあいだにすき間があることで、スムーズな生えかわりが期待できます。このすき間は「発育空隙」と呼ばれ、乳歯から永久歯への自然な移行によく見られる現象です。
➁上下の前歯の間にすき間ができやすい
特に上の前歯は、乳歯の時期にすき間が空いていることが多く、6〜7歳頃になると自然に閉じてくる場合もあります。
➂3〜6歳頃のすきっ歯は一時的なことが多い
この時期に見られる歯のすき間は、成長とともに自然に改善されることが多いです。むしろ、スペースが不足していると将来的に歯並びが窮屈になる場合もあります。
④見た目より機能を重視することが大切
乳歯のすき間があっても、しっかり噛めていて、発音や食事に支障がないのであれば、経過観察で十分なこともあります。
このように、乳歯時期のすきっ歯は正常な発達の一部であることも多く、すぐに矯正が必要というわけではありません。ただし、すき間が広すぎる・他の異常を伴う場合には注意が必要です。
2. 小児矯正で治療を考えるべき「すきっ歯」の特徴
乳歯のすきっ歯は改善することもありますが、すべてが自然に治るわけではありません。以下のような特徴がある場合は、小児矯正を視野に入れて歯医者に相談することをおすすめします。
①すき間が大きく、閉じる気配がない
年齢が進んでもすき間が広く、前歯同士が接触しないままの場合は、自然に閉じる可能性が低く、矯正治療が必要になるケースがあります。
➁永久歯が正しい位置に生えない傾向がある
すきっ歯があることで永久歯の生える方向がずれたり、ねじれて生えてきたりすることがあり、放置すると歯並び全体に悪影響を及ぼすことがあります。
➂上唇の裏にあるすじ(上唇小帯)が太く長い
上唇と歯ぐきをつなぐ筋(上唇小帯)が発達しすぎていると、前歯の間にすき間が残りやすく、矯正や切除が検討されることもあります。
④奥歯の噛み合わせに問題がある
前歯だけでなく奥歯の噛み合わせがずれていると、歯列全体のバランスが崩れやすく、すきっ歯の原因や悪化につながることがあります。
⑤家族に歯並びのトラブルが多い
遺伝的に顎が小さい、歯が大きいなどの傾向がある場合は、小児矯正で負担の少ない治療につなげられる可能性があります。
これらの特徴に当てはまる場合は、成長に合わせた早期の対応が将来的なトラブルを防ぐポイントになります。小児矯正は、単に見た目を整えるだけでなく、口腔内の機能を正しく育てる助けにもなるでしょう。
3. 子どものすきっ歯の原因として考えられる要素
乳歯のすきっ歯には、成長の過程で自然に見られるものもあれば、何らかの原因によって生じるものもあります。特に、以下のような要素が関係していることがあります。
①顎の大きさに対して歯が小さい
顎の骨に対して歯が小さいと、歯と歯の間にすき間が生じやすくなります。これは遺伝による影響も大きく、家族にすきっ歯の人が多い場合に見られる傾向があります。
➁上唇小帯の位置異常
上唇と歯ぐきをつなぐ筋(上唇小帯)が太くて長いと、前歯の間に入り込み、すき間が開いた状態になってしまうことがあります。放置すると永久歯にも影響する可能性があります。
➂指しゃぶりや舌癖などの習慣
長期間の指しゃぶりや、舌で歯を押す癖があると、歯に外から力がかかり、前歯のすき間が広がってしまう原因になることがあります。
④乳歯の早期脱落
むし歯や外傷によって乳歯が早く抜けてしまうと、周囲の歯が移動してしまい、すき間が生じたり、永久歯が正しい位置に生えにくくなることがあります。
⑤歯の数が少ない(先天性欠如)
まれに、永久歯の本数がもともと少ない「先天性欠如」が原因で、すきっ歯になることもあります。この場合は、乳歯の時期から歯の本数を確認することが大切です。
これらの原因を早い段階で見つけることができれば、将来の歯並びの乱れや噛み合わせの問題を防ぐことが期待できます。
4. 小児矯正によるすきっ歯の治療のタイミング
すきっ歯が自然に改善しないと判断された場合は、小児矯正が検討されることがあります。以下に、小児矯正によるすきっ歯治療のタイミングを解説します。
①混合歯列期に入る前後が目安
乳歯と永久歯が混ざって生えている時期(6〜9歳頃)は、顎の成長を促したり、永久歯の位置を整えたりするのに適したタイミングとされています。
➁上唇小帯の切除時期は永久歯萌出後
上唇小帯がすきっ歯の原因と考えられる場合、切除は通常、永久歯が生え揃ってから検討されることが多く、それまでは経過観察となることがあります。
➂習癖への対応は早めに開始
指しゃぶりや舌癖などがすきっ歯の原因になっている場合は、できるだけ早く改善することが大切です。
④すきっ歯以外の症状と併発しているか確認
出っ歯や受け口、噛み合わせのズレなど、すきっ歯以外の問題がある場合は、早期から小児矯正が検討されることがあります。歯並び全体の状況を見ながら判断されます。
⑤本人の協力度も重要
すきっ歯の治療開始のタイミングは、年齢だけでなく、本人が装置をしっかり使えるかどうかも重要な要素です。無理なく取り組める時期にスタートすることが望ましいとされています。
すきっ歯の矯正治療は、成長に合わせて進めていくことが大切です。焦らず、歯医者と相談しながら最適なタイミングを見極めましょう。
5. 名古屋市天白区の歯医者 塩釜口駅前歯医者・矯正歯科の小児矯正治療
名古屋市天白区にある塩釜口駅前歯医者・矯正歯科は、小児矯正に力を入れています。歯並び・噛み合わせを整えることは、お口全体の健康だけでなく、全身の健やかな成長にも繋がることが期待されます。
<塩釜口駅前歯医者・矯正歯科の小児矯正治療>
①子どもの成長を活かした治療
当院の小児矯正は、成長期の子どもの顎の発育を最大限に活かします。永久歯が自然に理想的な位置に生え揃うよう導き、正しい噛み合わせの形成をサポートします。
➁将来の負担を軽減する「1期治療」に対応
顎の成長を促し、永久歯が生えるスペースを確保する「1期治療」から始めます。この早期治療により、永久歯が生えそろう頃には大がかりな矯正治療が不要になったり、治療期間が短縮されたりする可能性があります。
➂成長や状態に合わせた多様な矯正装置
一人ひとりの歯並びや顎の状態に合わせて、プレオルソや拡大床矯正装置など、様々な種類の矯正装置を使い分けて治療を行います。
➃リラックスして通える、子どもに優しい治療環境
当院は、患者さんがリラックスして治療を受けられるよう、明るく楽しい雰囲気を大切にしています。院内はバリアフリーで、衛生管理も徹底し、楽しく通院していただく空間づくりを心がけています。
子どもの歯並びは、成長過程で大きく変化します。
歯並びや噛み合わせで気になることがありましたら、まずはお気軽にご相談ください。
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小児矯正
まとめ
乳歯のすきっ歯は、必ずしも治療が必要とは限らず、成長の一環として自然に改善されることもあります。ただし、すき間が大きすぎる場合や他の症状を伴っている場合は、小児矯正が必要になることもあります。子どもの口腔内の成長を正しく見極め、必要なタイミングで適切な対応を行うことが大切です。。
すきっ歯や小児矯正についてお悩みの方は、名古屋市天白区の歯医者、塩釜口駅前歯医者・矯正歯科までお問い合わせください。
監修:医療法人社団 躍心会
理事長 鬼頭 広章
所属学会
国際インプラント学会 ICOI Fellow
日本口腔インプラント学会 会員
日本歯周病学会 会員
日本顎咬合学会 会員
日本デジタル矯正歯科学会 会員
日本臨床歯科学会 SJCD 会員
MID-G 理事
名古屋臨床咬合研究会 NOAH 理事
K-Project 会員
取得資格
USC(南カリフォルニア大学)JAPANProgram 卒業
東京SJCDレギュラーコース修了
OSG(矯正アレキサンダータイポドントコース)修了
ITIインプラントコース ベーシック、アドバンス修了
エキスパートハンズオンCAMLOGコース修了
NOBEL BIOCAREサティフィケート多数取得
インビザライン矯正 ベーシックコース修了
5D アドバンスコース修了
2017年 MID-Gレギュラーコース、マニュアルコース受講
矯正LASコース受講
歯周形成外科マイクロアドバンスコース受講
CSTPC受講
2021年 ODGC (矯正診断コース)修了
アライナーオルソドンティクス6デイズコース
明海大学国際インプラント学会認定コース
ハーバード大学歯学部日本CEコース
認定医
日本デジタル矯正歯科学会
日本顎咬合学会







